鉛筆・シャーペンを知ろう:4.シャーペンが詰まったら

こんにちは、前回はシャーペンの種類などについてお話しましたね。
今回はシャーペンのよくあるトラブル、芯が出ないときの対処法についてお話します。

 

原因と予防対策

シャーペンの芯が出なくなったときの原因のほとんどは、芯の詰まりです。
先端の金属部分で折れて細かくなった芯が詰まって新しい芯が降りてこられなくなったり、またはその芯に引っかかって芯を押し出す金属部分の動きが阻害されてしまうのです。
一番の予防対策は、シャーペンの中に芯をたくさん入れないことです。
使っていない芯は、振ると音がするので分かると思うのですが、支えがないため筒の中で動いてしまいます。
そのため筒の中で折れてしまい、その折れた芯が押し出されて詰まってしまうことがあるのです。
また、たくさんあることによって金属部分までうまく落ちずに、特に不具合でもないのに芯が出てこなくなったりします。
(この場合は一本だけ入れてノックすればでてきます)
折れた芯をまだ筒に入っていて使えるからといってそのまま使う、折れた芯を筒に入れなおして使うのも厳禁です。
特に先端部分から入れてしまうと、金属に支えられている部分とうまくかみ合わずに詰まってしまうことが多々あります。
多少もったいなくても、折れてしまった芯はあきらめてしまうほうがいいでしょう。
折れた感触がしたら、芯がシャーペンに刺さっていても一度引っ張って折れていないか確認しましょう。
中で折れていた場合、ノックしていない状態でも引っ張ったらスポっと小さい芯が抜けたりします。

 

分解して掃除しよう

シャーペンの芯のつまりは、先端部分で起きます。
この先端部分は簡単な構造でできているので、自分で分解して詰まった芯を掃除して元に戻すことができます。
画像つきで手順を説明しますので、芯のつまりかな?と思ったらやってみてくださいね。
画像はPILOTの製図用シャーペンS3の0.3ですが、一般的なシャーペンもキャップの中に別で金属の筒が入っているというだけで基本的に違いはありません。
中の金属の筒は小く転がりやすいですからなくさないようにだけ注意して、同じように掃除してください。
(高級品や先端部分が固くてとれない、構造がまるっきり違う場合などはムリに掃除せず買った文房具、画材屋さんで相談してください。何か問題が起きた場合でも責任を負いかねますので、自己責任でのお掃除をお願いします。)

 

1.先端部分を分解

シャーペン掃除_1

まずは、先端部分と軸の部分を取り外しましょう。
大体ネジのようにまわせば取り外せるはずです。
製図用でないものは先端がさらにキャップと金属の筒に分かれます。

 

2.まずは筒のつまりを確認

シャーペン掃除_3 シャーペン掃除_2

始めに筒部分につまりがないか確認しましょう。
目視で確認しづらい場合は光にかざしてみましょう。つまりがなければ筒のむこうの光が見えるはずです。
(真上にかざすと芯が落ちてきたとき危険です)
そうでない場合は芯が詰まっている可能性がありますから、クリップの先端などの細い棒を筒に入れて、芯を押し出しましょう。
今回の説明に使っているS3シリーズなどの製図用シャーペンだと、消しゴムを取り外すと針金のようなものがついている場合がありますので、これを使うとよいでしょう。
シャーペンの粉が飛び散る危険がありますから、チラシなどをひいて作業してくださいね。

 

3.筒の先端の金属のつまりを確認

シャーペン掃除_4シャーペン掃除_5

筒につまりがなかった場合は筒の先端の金属部分につまりがある可能性が高く、金具に芯が詰まっているのが目視できる場合も多いです。
最初にノックボタン(芯を出すときに押すところ)を押したまま、図の部分の金属を押し下げてください。
すると、先端の三つに分かれている金属部分がパカっと開きます。
芯のつまりが目視できていた場合は、この時点で手で抜きましょう。隙間が開いたのですぐ抜けるはずです。
大体はこれでつまりが取れます。
心配な方はまず筒部分に入っている芯を全部取り出して、ふたを外し、2のときに使った金属を金具の中に入れてこちらのほうのつまりも確認しておきましょう。
何か詰まっていた場合は反対側から細かい芯などが落ちてくるはずです。

これで、掃除は終了です。
後はもう一度組み立ててノックしてみてください。
どうですか?動くようになりましたか?

これでも直らなかった場合は原因が他にある可能性が高いですので、画材屋さんなどに相談してみてくださいね。
折れやすい細い芯を使っている人や、筆圧が高めの人はつまりに遭遇することが多いと思います。
つまりだけならすぐに解消することが可能ですから、掃除をして、長くシャーペンとお付き合いしたいですね。

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